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海王星の魚座宮回帰の意味

 海王星は、1846年に発見されました。その発見の経緯ですが・・・天王星の軌道が計算どおりにならないため、おそらく天王星の軌道を乱す存在があるに違いない、という推測の元に捜索。海王星の明るさは8等星。肉眼での発見はまず無理。そのため、推測値が示す場所に望遠鏡を向け、発見に至ったのです。
 海王星はトランスサタニアン、土星以遠の惑星です。しかしながら、その発見の経緯は、同じトランスサタニアンである天王星とはまったく異なります。
 天王星は太陽と衝(オポジション)になった場合、6等星ぐらいの明るさになることがあり、肉眼で観測可能です。そのため、恒星として観測された結果が残っています。つまり、古代の人々も天王星を眺めていたのです。ただし、それが惑星であるとは考えもせずに。ですから天王星は、1781年に発見されたというより、認識された、というべきです。しかし海王星は、肉眼では誰も眺めたことはなく、つまり、それまで存在していなかったものが、たぶんあるに違いない、という推測の結果、まさに発見されたのです。
 
 海王星は水瓶座宮の終わりで発見されましたが、すぐに魚座宮へと移動。海王星が発見された時代とは、ヨーロッパの植民地支配の上に、芸術や文化が栄えていた時代。幻想と退廃の芸術。オカルトや宗教ブーム、そしてフロイトの夢分析、無意識。実際、そこには、水瓶座宮よりも、魚座宮の性質が強くあらわれています。
 それから約165年。海王星が再び魚座宮に入ります。海王星の新たなサイクルが始まるのです。
 特にこれからの14年間、魚座宮を運行する海王星は、新たな精神世界系ムーブメントへ、人々の意識をいざなうでしょう。それが実際にどのような動きなのか、まだはっきりとはわかりませんが・・・。たぶん、ある種のフィードバック構造を呈する意識改革、あるいは感情のコントロールに関わる何らかの分野なのではないでしょうか。
 集合無意識という意味では、ネット上に公開される知識や情報は、回線内集合無意識ともいうべき流れとなって、人々の意識に影響を与えています。今回の海王星回帰は、その流れをより強めるものとなるでしょう。今や、海王星が司ると考えられてきた株式や投資などは、ネットなしでは成り立たない時代になっています。
 
 海王星があらわすものについては、いろいろな説がありますが、金星のより高次元の存在が海王星、という解釈の仕方でほぼいいのではないか、と思われます。
 海王星が石油・・・という解釈については、私(秋月)は疑問です。オイルマネーという意味ではそうなのでしょう。海王星は投機をあらわすからです。そして石油から生まれたさまざまな工業製品も、変容という意味では海王星に属するとは思いますが・・・。しかし、石油イコール海王星にはなりえません。エネルギーは基本的には天王星の分野ですから。
 
 海王星が魚座宮に入る日時は、2/04 04:04。私(秋月)は魚座宮回帰と書きましたが、ただし、海王星は魚座宮00度で発見されたわけではないため、このあたりをどう解釈するかは、占術家によって意見が分かれるところかとは思います。

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