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占星イベント2019

星の動きとマンデーン

春分 Spring Equinox Ari00 2019/3/21 7:01 (JST)

 占星術においてその年のマンデーン(社会現象)を占うには春分図が必須であるとされます。春分図とは、春分の瞬間の星の配置を記したインセプション・チャートです。
 春分の瞬間の惑星の配置は地上(全世界)共通ですが、各国家の首都における上昇度数は各々異なります。またこの時、始源図(注・日本国憲法公布決定日等)を併せて用いることで、国家特有の現象を占断します。
 なぜ春分図を使用するかといえば、それは占星術が春分を基準として成り立つ構造であるためですが、実際、公的な業務は4月を年度のはじまりとしますので、現代の日本においては春分図を用いるのが適当と考えます。
 
 さて、2019年の日本(Tokyo)における春分図の特徴的な配置として、上昇が牡羊(Ari)。上昇支配星は火星で、火星(Tau28)は1H。
 2018年の春分図では火星は正確には12Hにありましたがアセンダント近くで、1Hとして解釈してもいいのではないかと私は書きました。そして1Hの火星はマンデーンでは戦争を意味します。といっても、これは戦争が起こるというわけではなく、国家間の対立があり、国防について人々の関心が高まるだけかも知れないということも前回、書きました。日本の2019年予算の防衛費は、過去最大となる5兆3千億円超が(2018年度のうちに)予定されています。
 
 さらには2019年、1Hには天王星(Tau00)もあり、日本国憲法公布決定日(1946/10/14時間不明)の木星(Sco03)とオポジション(衝)となります。これが憲法改正を意味していることはじゅうぶんに考えられるでしょう。春分図の天王星(Tau00)を刺激する始源図を持っている国家において大きな変化が起こる時期になるわけですが、それに該当するのが日本の始源図です。なお、Tau00は恒星域ではアルリシャー、もしくはミラです。ミラは変光星で、文字通り契約の変更や協定の見直しなど、なにがあってもおかしくはありません。ちなみに火星(Tau26)の恒星域はアルゴルで、こちらも変光星です。
 
 火星、月、土星のグランドトラインは2019年春分図の特徴ですが、これはもちろん世界的な傾向です。しかし日本においては火星が1Hに、土星がMCにやってきます。火星(若者もしくは次期指導者)と土星(支配者もしくはこれまでの指導者)との間に理解や協調があり、さらに月(家庭もしくは大衆)も同エレメンツにあるため、全体的にはまとまりがよく、憲法改正が行われるという方向に進む可能性も高いということです。
 読売新聞社が2018年に行った調査において、憲法改正したほうがよいは51%で、改正しないほうがよいは46%とあります。2017年調査では半々だったものが、改正賛成が反対を上回ったということです。ただ、3000人対象に実施し回答率は65%ですから、必ずしも高い回答率とはいえず、どちらでもいいというような反応が多くなってきているのではないかという印象も否めません。つまり、問題視しなくなる。これがトラインの時期の特徴でもあるのです。
(注・憲法改正に反対か賛成かという個人的な議論はここではいっさいしません。マンデーンに従って解読しています。)
 
 春分図の月(Vir27)は日本の春分図において6Hです。これは社会制度を意味すると考えてよいでしょう。政府が打ちだしている働き方改革、「一億総活躍社会を実現するための改革」ですが、これはつまりは国家全体キャリアアップ計画で、専業主婦などこれまで家庭内にあって労働市場に参加していない(と思われていた)人たちをも外に出し、仕事に就かせる。そのためには家庭内の介護や育児の負担を減らし、もしくはパートであってもフルタイムに近い形にもっていく。その結果、介護ビジネスや外食産業は活性化するのかも知れませんが、結果的に世帯の収入が増えるとしても、それが貯蓄に回ることはなさそうです。2019年春分図の月(Vir27)と木星(Sag23)はスクエア(矩)である部分をみても、これはあきらかなようです。
 
 働く人の数を増やす取り組みとしては定年の延長で、これは土星(Cap19)が意味するところでしょう。土星に対して特に問題のあるアスペクトは見当たらず、これまで積み重ねたキャリアを活かそうとする中高年にとっては問題なく、むしろ年金減額問題を解消するメリットもありそうです。
 
 そして働き手を増やすために海外からの労働力を積極的に受け入れようということで、これが火星にあたると考えられますが、問題はこの部分です。移民として受け入れる労働者の社会保障の問題は?と考えると、そんなに簡単な話ではないようにも思えます。移民法に関する是非は、国会や民間で大いに議論がなされるべきですが、方向的には移民の割合は増えていき、それにより、日本は革命的ともいえるぐらいに変貌していくことになります。
 
 なお、この火星は、非正規で働く労働者の問題をも意味していると考えられます。現在、非正規で働く人々は雇用者全体の約4割を占め、当然ですが年金の問題に繋がっていくわけです。そして2019年春分図の火星(Tau23)は、金星(Aqu22)とスクエア(矩)、これは2019年春分図内でもっともタイトなアスペクトですが、この火星(非正規や移民としての労働者)の消費傾向が、景気に強い影響を与える構造を生みだしています。火星と金星のスクエア(矩)は見た目には消費が増えるが、それはおもにサービス産業ばかりで、今後とも継続するような歓迎されるべきものかどうかはわからない、という部分でしょう。都市の人口密度はますます過密になり、物価は上昇し、その結果、経済が喜ばしい形で活性化するとばかりは言い切れないということです。
 
 12Hは、必ずしも問題のあるハウスではないと私は言っていますが、しかしながら2019年春分図に関して言えば、太陽は12Hと解釈でき、施策がたてにくいだけでなくその効果があらわれにくい、世の中は変化し人々も街も変貌していくのに、施策はなかなかそれに追いつかない、そんな時期になるのかも知れません。6Hにある月は太陽とオポジション(衝)で、社会保障や行政が機能しにくい状態を意味するのではないかとも考えられますし、介護や福祉にしても、利用者にとってわかりやすい形で提供されるというわけではなさそうです。
 
 始源図とは国家の出生チャートで、日本に関して言えば一般に日本始源図に用いられるデータは大きく2つあります。1つは1889年2月11日、大日本帝国憲法発布時です。もう1つは1946年10月7日、日本国憲法が可決された日時で、これは多くの占術家が用いているものです。ですが今回は、公布を決定した10月14日を用いてみました。1946年10月7日のチャートを見慣れている方々も多いと思いますが、良い機会ですので比較してみてください。
(私は、始源図は時間特定できない性質のものと考え、始源図の星の位置は、ややアバウトな感受点として使用するに留めます。講座でもお話ししていますが、始源図のプログレスなどを見るのではなく、春分図に配置する感受点として扱うのが適当だろうと思います。)
 
 そして2019年3月、天王星は牡牛へと移動します。経済格差や競争はますます激化し、持てる者と持たざる者が2極化しますが、同時に、所有という概念も曖昧になっていきます。ここで問題になるのは価値観です。それは物やお金に対してだけではなく、宗教などによる価値観コミュニティ化傾向をも含んでいます。価値のあるものとないものを判断する基準が、画一化されないということです。
 
 流行を占うのは木星というのがマンデーンの定説ですが、しかし私は、流行自体は海王星と天王星なのではないかと考えるようになりました。
 流行が生まれる要素には2つあり、1つは幻想(期待)。もう1つは新たな変化への欲求です。天王星の約7〜8年サイクル、そして海王星はその2倍の14〜15年サイクルです。スカート丈の流行サイクルは3年間という説があるそうですが、3年半〜4年間かも知れません。ただ、スカート丈に関しては、しばらくは変化がないだろうという説を唱える流行予測家も多いようです。たぶん、全体がいっせいに変化するというわけではなくなっていくのでしょう。
 魚の海王星と牡牛の天王星は、宗教的な儀式や御利益(免罪符なども含めて)、儀式的な雰囲気を含んだ芸術などへの関心をあらわすと思われます。そのような流れの中で、木星は1年間という短い期間内の経済傾向として人々が話題にする商品やサービスなどを意味します。聖地巡礼、お遍路さん、寺社仏閣巡り、宗教芸術、というようなキーワードにますます注目が集まるのではないでしょうか。開運商品(本当に開運できるかどうかは別として)開発なども競争激化しそうです。
 
 さて、毎年書いていることなのですが、占星術とは星の配置によって地上の運勢を読みとる術とされます。しかしそれは「星の配置に地上の運勢が左右される」ことではありません。地上の動きを知らなければ、天を仰いでも何もわかりません。私の師同然であったルル・ラブアさんは、「新聞を読みなさい、経済学を勉強しなさい、世の中を知りなさい、でなければマンデーンはできない」とアドバイスをくださいました。占星術を学んだだけで株で勝てたりはしません。株の専門家が占星術をやってこそその知識を活かせるというものです。
 予兆を読みとるのがオカルティストと称される人々ですが、オカルティストは占い師であるとは限りません、科学者、政治家、そして芸術家かも知れません。ただし、オカルト理論にはおおいなる勘違いもたくさん含まれています。99の瓦礫とたった1つの原石。そのぐらいの比率かとは思いますが、マンデーンから役立つ何かをひとつでも読みとっていただければ幸いです。
注・1889年2月11日は大日本帝国始源図、1946年10月7日(もしくは10月14日、11月3日)については、日本国始源図と記載します。

秋月さやか

2019マンデーン
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