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ありのままの自分でいたい。でも、ありのままの自分って?

「ありのままの自分を好きになってもらうには、どうしたらいいですか?」「ありのままの自分でいたいのですが・・・」
 このような悩みがある人の場合、まず間違いなく、「自分ではない自分を演じてしまった」経験があるのです。自分を良く見せようとか相手に気に入ってもらいたい、と考えた結果。といっても、誰でもそういうことはあり、それ自体はそれほど問題ではありません。だいたい、まったく自分を演じない人、などというのはどこにもいないからです。
 ですが、自分を演じることに疲れてしまったり、あるいは演じたことによって相手から誤解され、傷ついてしまったりすると、後悔します。そして、「ありのままの自分でいたい」という気持ちが強まってくるのです。相手に振り回されて、自分自身を見失ってしまったことへの悔しさなどもあるのでしょう。
 
 しかし、「ありのまま」ってなんでしょう?
 そう、「ありのまま」という言葉の解釈が問題です。ありのまま、生まれたままの状態。・・・なのですが、その「ありのまま」の状態のまま成長する人はいません。すべての人が、生まれたままの幼子のような状態では、社会はなりたたなくなってしまいます。
 つまり「ありのまま」の大人はどこにもいないのです。生まれたての子供が「ありのまま」でいられるのは、乳離れするまでなんじゃないかな、と思います。幼子の無邪気な笑顔、それは幼子だから、なのです。
 「ありのまま」というのは、「自身の本音」という意味でもあると思うのですが、これも難しい。本音をそのままストレートに言えば、それが「ありのまま」でしょうけれど、その結果、対人関係でどんなことが起こるかといえば・・・書くまでもありませんね。
 
 人は誰でも、成長するに従って、自分を演じたり取り繕うようになります。そしてそれは、社会の中で生きていくために必要なテクニックなのです。自分を演じることは、別に悪いことではありません。が、いったい何のために演じるのか、問題はそこにあります。自分を演じるのは対人関係のテクニック、と書きましたが、つまりは相手がいるから演じるわけです。
 
 「ありのままの自分」でいたいというよりも、「無理してまで相手に合わせるためだけに自分を演じたくない」と考えればわかりやすいでしょう。そして、「なるべく無理をしない状態でいる自分を好きになって欲しい」ということですね。
 
 といっても、誰だって、相手を意識して好かれたいと思えば、無理をすることもあるでしょう。よくみせたい、と思って背伸びするぐらいは当然だから。孔雀が雌の注意をひこうとして羽を広げるように。これって、化粧をするのに似ているな、と私は思います。(男性の場合には、見栄を張っての自慢話でしょうか。)
 化粧の是非については賛否両論あるでしょうが、ファッションはもともと、自分を綺麗に見せたい、魅力的に見せたい、と思う気持ちから生まれました。そして、化粧をしたからといって、あなたがあなたではなくなるわけではありませんよね。
 まったくのすっぴん姿で外に出る人というのはいません。朝、起きたら、誰だって顔を洗い、髪を梳かし、洋服ぐらいは着替えますから。すっぴんといいながらも、外に出られる程度のすっぴんになるには、多少は手が掛かります。外見だけでなく、心だってそう。外に出る時には、ある程度、自分を取り繕っているものです。が、まったく自分らしくもないふるまい方をするほどの取り繕い方は、長続きしません。
 というわけで、「まずは自分自身が、なるべく無理をせずに、自分らしく取り繕うことができるかどうか」が大切。自分の本質をゆがめない程度の取り繕い方を心がけましょう。ということですね。
 
 よく、「何で彼と別れたの?」「なんかね〜疲れちゃった」という人がいるのですが、そういう場合は化粧しすぎ。つけまつげバッチリ、ルージュくっきりで唇の輪郭がまったくわからないぐらいになってしまったら、そりゃ素顔は見せられないでしょう。「え?誰?」になっちゃいますからね。そして、素顔を見せられない状態がずっと続いたら、いつかは疲れてしまうでしょう。
 そして、そういう人たちは、必ずこう言います。「次は、もっと私のことを理解してくれる相手を探すから」と。あるいは「もっと自分らしく生きようと思うの。」と。「うん、そうだよね。無理をしないでつきあえる相手を探したほうがいいよ。私もそう思う。」友人たちの恋愛お悩み相談に耳を傾けながら、私、何回となく、そう相槌を打ってきました。
 
 「ありのままの自分になるべく近い状態」でいたいなら、飾りすぎないで。
 そしてまずは、自分自身に目を向ける必要があります。そう、「自分らしさ」って何だろう、という点です。これは、難しくないと思う人にはまったく難しくないのですが、難しいと思う人には、こんな難しいことはありません。難しくないという人は、「そんなの考えてわかることじゃないでしょ」とこだわりませんので、難しいわけがありません。しかし、「自分らしさとはいったい・・・」と考え始めると、う〜ん、よくわからない。
 
 こんな時、占いは「自分らしさ」を考える手がかりになります。もちろん、占星術に限らず、たいていの占いでは、まずその人の本質を占うことから。ギリシャの哲学者たちが占星術に関心を持ったのは、「魂の本質」が天空の星に示されていると考えたため。天空(マクロコスモス)と魂(ミクロコスモス)の照応論から、自分自身の本質を探ろうとしたのです。
 そう、「ありのままの自分」でいたいと思ったら、まずは「自分自身を知る」ことからはじめてみてください。いろいろな花があり、それぞれに美しいけれど、それらはまったく別な種類なのです。薔薇は百合にはなれず、百合は薔薇ではない、ということでしょう。(注・あまり深く考えないでください。笑。)あなたの本質、まずはその輝きに目を向けてみるべきでしょう。

秋月さやか


参考文献:
神話伝承辞典 バーバラGウォーカー著 大修館書店
定本西洋占星術 パーカー夫妻著 株式会社みんと

占術解説 > ありのままの自分でいたい。でも、ありのままの自分って?

 
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