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暦占について

 暦とは、季節の巡りを知るためのタイムテーブルでした。いつ冬がやってきて、いつ春になるのか。いつ大潮になり、いつ嵐がやってくるのか。春分から数えて八十八日目の夜には、遅霜が降りやすい。二百十日目にあたる日には台風が到来しやすい、といった情報も、暦と共に受け継がれていきます。
 
 いつしか暦には、さまざまな時の要素が加わっていきます。二十八宿の巡り、七曜、六曜などの周期です。つまり、暦という時の仕組みの中を、7日周期、6日周期、28日周期で巡る、ある運勢周期があると考えればわかりやすいでしょう。そして、これが暦占の要素です。暦占とは、暦を元に占うことです。
 
 古来、人は太陽を見上げ、月を数えて暮らし、そこから地上の出来事を占いました。しかし、暦占は、暦の巡りから占います。つまり、「お日柄」を占うのが暦占。
 
 暦占は、暦の中に宿る迷信と言われることもあるのですが、現代社会でも暦占は受け継がれています。
 たとえば大安、仏滅、友引き。これらは六曜です。
 七曜とは、日曜、月曜、火曜・・・。そう、一週間の曜日です。暦占は、東洋占術の特徴のように言われることもあるのですが、そうではありません。
 マザーグーズには、曜日生まれの性格を占う歌があります。これも一種の暦占です。
 
 暦日に巡る干支を元に、特定の行事日も生まれました。
 たとえば、酉の市は11月の酉の日に開かれる市なのですが、11月内に3回酉の日があると、その年は家事が多いという言い伝えが生まれました。これなどもある意味、暦占の一種でしょう。
 
 暦の中に隠された暦占伝承。きっと日々の生活の中で、みなさんも耳にしているはずです。

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