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節分に豆をまく理由

 節分に豆まきをする理由をご存知でしょうか?
 鬼を追い払うため、と答えたあなた、正解。
 鬼とは古い年の厄。古い厄を追い払わないと、新たな幸せがやってこない、と考えたわけで、だから「鬼は外、福は内」。でも、なんで豆なのか?石でもいいじゃないか、と思うでしょう?
 そう、私も子供の頃にそう思った。なんで豆なの?石じゃダメ?と、聞いたら、祖母が、こんな話をしてくれた。
 
 昔々、あるところに悪い鬼がおり、人々は苦労して鬼を追い払う。鬼は去り際に「豆の芽が出る頃にまた来るからな」と捨て台詞を残す。そこで人々は、年が新たになるたびに、鬼に炒り豆を投げつける。鬼は炒り豆を持ち帰って植えるが、絶対に芽が出ないので、人里にやってくることが出来ないのだとか。つまり、鬼避けというか、鬼騙しなんだそうである。
 

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 では、いつ頃から立春に豆を蒔くようになったのだろうか、ということだけど。これは、二十四節気が生まれた古代中国にそのルーツがあることは間違いない。
 立春は、中国では、春の気を迎える「迎気」として、土牛を祭るのだそうである。土牛は本来、田畑を耕す泥まみれの牛だったのだろうと思うが、土で作った牛を用いる。そして、土牛に、麻、麦、米、豆などを投げつける。これは豊穣のまじないであるという。つまり、結婚式のライスシャワーみたいなものと考えればわかりやすいだろう。豆を撒く、それは、豊穣を祈るまじない。
 
 さて、立春ではないのだけれど、中国では、2月2日を春竜節という。実は、この時に、煎り豆をまく風習が伝わっている。しかし、煎り豆をまく理由というのが、日本の言い伝えとはまったく異なっているのである。
 
 昔々、天帝が、人間世界の乱れた様子に腹をたて、2年の間、雨を降らせるのをやめるよう、竜王に申し付ける。
 しかし、竜王が人間たちの苦しみを見かね、雨を降らしたために、天帝は怒る。そして太白老人(金星)に言いつけ、竜王を、山へ追放し、呪符を貼り付け、押さえつけてしまう。そこには、「もしも再び天宮に戻りたければ、金豆が花を咲かせる時のみぞ」と記されていたのである。人々は、なんとかして竜王を救おうとしますが、花を咲かせる金豆など、どこにもなかった。そこで人々は考える。豆を煎り、はぜた豆を、「ほら、金豆の花だ!」と言って撒いたのである。太白老人(金星)は、目が悪かったため、「おお、こりゃ花だわい」と、呪符を剥がして、竜王を解放した、と、こういう話である。
 金豆の花、ねぇ。はぜた豆、となると、こりゃポップコーンみたいなものか? 最近は、殻入りのピーナッツを蒔く人もいるというのだが、まあ、それでもいいかも知れないよね。

秋月さやか


写真:素材辞典

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