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初夢公開鑑定2022 発表

 今年も、初夢公開鑑定にたくさんのご応募をいただきありがとうございました。

 初夢とは、現代では、正月2日の朝け方にみる夢、もしくは、2日の夜から3日の明け方にかけての夢、という説が多いようです。古くは大晦日(新年の前夜)にみた夢を、年が明けてから思い出したものが初夢であったと思われます。が、江戸時代、よい初夢をみるためのまじないに用いる七福神の枕絵売りが2日の夕方にやってきたことから、次第に、2日の夜にみる夢を初夢とするようになっていったようです。
 
 夢は祖霊からのメッセージと考えられていましたが、特に初夢とは、歳神(祖霊の1つで年の初めに訪れる)からのメッセージであるとされました。盆と正月は、祖霊が家に帰ってくると考えられていたため、確実に祖霊からのメッセージを受け取ることができるということであったのでしょう。
 日本には年に2回の墓参りの風習がありました。盆と、年の終わりです。従って大晦日には墓参りする風習がありました。先日、この話を若い知人にしたところ「え?大晦日に墓参り?」とびっくりされてしまいましたが。
 菩提寺が実家の近くにあるというような人でないと、大晦日の墓参りなど、したことはないかもしれません。という私も、(その風習は知ってはいましたが)実家の菩提寺はかなり遠くにあり、実際に大晦日の墓参りをしたことはありません。母方の祖母の実家では、大晦日に墓の掃除をし、それから家に帰って年越しの準備をしていたということを、子供の頃に聞きました。今でも、祖母の生まれ育った地域の旧家では、そうしているようです。が、大晦日に墓参りし、祖霊が歳神となるというような伝承が残る地域も、少なくなってきてしまったのでしょう。試しに「大晦日 墓参り」で検索してみましたら、「大晦日に墓参りに行ってもいいの?」という質問が出てきてしまい、今度は私のほうがびっくりしましたが。
 
 さて、めでたい初夢三選として有名な「一富士二鷹三茄子」ですが、これは、良い夢をみるためのまじないとして、絵に描かれることもあったようです。日本一の富士山。大空を飛びまわる鷹。花がすべて結実するという茄子。しかし富士山、鷹狩り、茄子は、たんに徳川家康公の好物を並べただけ、という説もあり、こちらも、江戸時代以降に流布するようになった夢呪術です。
 
 私は1992年に『細密 夢占い辞典』(学研)を出版する機会を得、夢占いを20代女性にもわかりやすく、という趣旨の本を出しました。その内容は「アルテミドロスの夢占い」です。ですが、「アルテミドロスの夢占い」は、おもにヨーロッパの夢占いの流れをくむものです。古代エジプトの夢解釈などもその根底にはあるのでしょうが。
 一方、東洋の夢占い解釈は、「アルテミドロス」の内容とは違っています。周の時代には、占夢官という夢を占う役職があり、天子の夢を解釈していたという記録が残っていますが、冬至には、1年間の吉夢を天に奉る儀式をしていたようです。『周公解夢』(しゅうこうかいむ)は、中国に古くから伝わる夢解きの解説書で、現存しているものは『新集周公解夢書』(敦煌文献)ですが、その内容は、「アルテミドロスの夢占い」とは、異なるものです。日本の江戸時代の夢占いは、『周公解夢』をもとにして行われていたようです。
 世界各地には、さまざまな文化や民族に、特有の夢占いが伝わっています。『占いの世界』(アシェットコレクションズジャパン)では、古今東西の夢の歴史記事を執筆しましたので、民族や文化圏によって異なる「夢占いの歴史」について興味のある方は、ぜひ、そちらもご覧ください。
 
 これまで、初夢公開鑑定にご応募、ご協力いただきました方々に、心より御礼を申し上げます。機会があれば、またどこかでお目にかかりましょう。
秋月さやか
初夢画像

14「累々と死んだ魚、生きていた一匹が大海原へ泳ぎ出す夢」
Q 昨年末の、息子の夢です。
 息子が夜中にうなされていて、「ママ、生きてる、ママ、生きてる」何回も言うもので「生きてるよ〜、なんなんその質問?」なんて答えてみたのですが、次の日に聞いてみると「海岸にプール位の囲まれたエリアがあり、その中の魚が、累々と死んでいた」と。一匹だけ、生きていて、その魚を指差し、私に、「生きているよ」と知らせていたのだそうな。その一匹は、飛び跳ねて、大海原へ泳ぎ出だしたそうです。
(ハンドルネーム ドーンパープル)

A 海はすべての意識の集合場所であり、新たな可能性を生み出す源でもあります。運命の遺伝子プールのごとし。多くの魚が死に、一匹だけが生き残る。無数の可能性のうち、実現しないものは死に、実現にむかったのはただ一匹。その一匹を見つけた時には、さぞや感動したのでしょう。それは、寝言もいっちゃうわ。
 そしてその一匹は、飛び跳ねて大海原へ! なんと豪快で、すばらしいイメージではありませんか!
 多くの物事が実現する陰には、実現しなかった無数の可能性があるということです。だから、たとえ失敗が続いても、それで諦めることはありませんね。たった一匹でも、実現すれば! 最高の吉夢です。昨年末ということですが、冬至を過ぎたら初夢ですので!
秋月さやか

13「猫に小さい角が生える夢」
Q 猫に小さいツノが生える。どの猫にもツノが生えるらしい。濃い緑と黒の縦縞の猫一頭がいるので、この猫のツノを削る。猫は嫌がる。終わると僕を嫌って、抱こうすると構える。でもすぐに大人しくなって寄ってくる。抱き上げる。猫、昨晩見かけています。新年のランチに、小さい獅子にツノがある人形があった。
(ハンドルネーム ともみパパ)

A それは猫ではなく、虎では? 猫と虎の遺伝子は同じですから。そして今年は寅年。なぜ十二支に猫がいないのかと聞かれたら、私だったら「虎がいるから」と答えます。虎はネコ科。小さい獅子にツノがある、それは狛犬ですが、獅子(ライオン)もネコ科。
 生まれ年、もしくはその年の干支の獣を夢にみると吉兆、江戸時代に流行った夢占い書にはたいていそのように書いてあったはずですので、めでたい夢といってもいいと思います。
 さて、一角のツノが生えた獣を、天禄獣と呼びます。体は鹿や牛であることが多いのですが、まあ、狛犬も、ツノが生えていれば、天禄獣なのでしょう。天禄の名前通り、たぶん豊饒をもたらす存在です。そして二角のツノが生えているものが辟邪(へきじゃ)。印章や旗の飾りに描かれたり、墓前に石像として飾られたりするのですが、邪悪を払い、長寿をもたらすものとして知られています。
 が、ツノが生えているからこそ、霊獣なのです。ツノを削ってしまってはだめよ。せっかくの霊力がなくなってしまいますので。カドをたてないように、ツノを出さないようにひっこめていると、自分らしく活躍できないっていうことではないでしょうか。あるいは、部下や後輩たちのツノを削らずに、伸び伸びと力を発揮させてあげるように、というメッセージなのかもしれません。
秋月さやか

12「紫色の鈴を取り合う人たちを眺めている夢」
Q 紫色の鈴が夢に出てきました。以前、コンサルタントについてくださった方の車のフロント部分に下がっていた紫色の鈴を、車のドアが開いたとたんに、数名が我先にと取り合うといった、ちょっと怖い夢でした。
 乗車していた方には面識はありません。車は、そのコンサルさんのもので白、座席は黒、乗車していた方の性別は不明で、人数も2、3人といった漠然としたものでした。鈴の大きさは、かなり大きく、ゴルフボールよりひとまわりくらい大きく、我先に鈴を取り合う人たちを、私は、車の中から茫然と見ていました。
(ハンドルネーム ゆう)

A 車のフロントに、ゴルフボールぐらいの大きな鈴をつけている・・・車のフロントにお守りをじゃらじゃらつけている人、いますけど、あれは危ないですね。
 鈴は、シャーマンが神を降ろすときの道具であり、神社に鈴が設置してあるのはそのため。ということは、その色からしても宗教関係のアイテムというように思えます。もしくは、スピ系の集客セミナーでしょうか。そのような場で、信者さんが、鈴をとりあうようなイメージなのかと思えます。
 すでに、その車に乗っているわけですから、(車の持ち主のコンサルタントさんと関係があるかないかはわかりませんが)、そのような流れに関わっていることを示しているのではないかと思えます。信じるも自由、信じないも自由ですが、夢のイメージからすると、そろそろ車から降りたほうがよさそう、ということをあらわしているのかと思えます。
 宗教を信じるかどうかの自由は個人にありますが、(信じない自由もまたあるのですが)、危険なのは、宗教ではない、と言い張る悪質なスピ系セミナーです。一見、スピとは関係ないようにみえながらも、巧みにスピをちらつかせるセミナー。占いも、スピ系と近いところにあり、部外者からみれば、大きなスピの一部なのかもしれませんが、だからこそ、悪質なスピ系理論(詐欺理論)に安易に巻き込まれないようにしたいものです。
秋月さやか

11「火を消そうとする夢」
Q 父がソファで吸う煙草の煙に私は咳込み、なぜ今更煙草!?(晩年禁煙し、後年吸ってない)と言うとやめ、少しして部屋の隅に異変を感じ見に行くと燃え始めていて、煙草?!と急いで消火し、皆に声掛け、早く!今なら消せるからもっと水!と水で鎮火する。
 時々、種火に気付いて「大変!消さないと!」と消火する夢を見ます。燃え盛る火ではなく、「炭が燃えると奥でチカチカする感じ」で、畳の裏、物陰の発火点を探して消火活動します。因みに、火事の夢の目覚は、季節に依らずほぼ毎回暑く感じます。
(ハンドルネーム ゆみ)

A 実際、煙草は、身体に悪いという以上に、火事の原因になりますので、火の用心として気を付けるべきものであることはいうまでもありません。夜の11時頃に下町を回ってくる「火の用心」の拍子木の音を聞かなくなってからしばらくたちましたが、あの音を聞いて育った人であれば、火の用心は、心にしみついているでしょう。
 さて、「火事の夢の目覚は、季節に依らずほぼ毎回暑く感じます。」とのことですが、目覚める時の記憶が、夢のストーリーを作ることがあります。
 有名な話として『睡眠と夢』の著作者モーリのみた「ギロチンの夢」があります。モーリは、「夢の中で、恐怖政治の時代に生きており、恐ろしい人殺しの場面をたくさん目撃した後で、とうとう、自ら革命裁判所の法廷に引き出されるはめになり、そこには、ロベスピエールだの、マラーだの、フーキエ=タンヴィルだの、あの恐るべき時代の陰惨な有名人たちがおり、彼らに尋問され、あるいは釈明することになったのちに、死刑判決を下されます。数知れぬ野次馬たちに取り囲まれて刑場に引っ立てられ、階段を昇らされ、執行人は彼を板に縛り付け、板が回転し、ギロチンの刃が落ちてきた。彼は自分の頭が胴体から離れるのを感じ、これ以上はないような強烈な不安でもって目が覚めた。すると、ベッドの上の部分が外れて落ちてきていて、彼の頸椎のあたりの、ちょうどギロチンの刃が落ちてくるような場所に当たったのだということが分かった」、と書いています。  しかしこの夢は、ベッドの上の部分が外れて、モーリの首にあたったその瞬間に、ギロチンが連想され、そして、ギロチンで処刑されるというストーリーを一瞬にして作成したものと解釈されています。つまり、「暑く感じ」て目覚めた瞬間に、夢の内容を作成しているのではないか、ということです。暑く感じない時には、夢の中では火は連想されないのではないでしょうか。
 「こたつに入ったまま眠ってしまった夜に、喉が渇いて目を覚ましたら、熱帯雨林の中をさまよっている夢をみていたことに気がついた」、これは、夢の研究者の方がどこかで書いておられた体験談です。
 夢の中では、水で鎮火し、結果的には火事になっていません。ですので、火事の予知夢ではありません。印象からすると、炭の火がチカチカするイメージは、非常灯がチカチカしている感じに近いのではないかと思えました。火事ではなく、なにかの警告の可能性はあるのかもしれません。
 しかし気になるのは、「父がソファで吸う煙草の煙に私は咳込み」という部分です。実際には、お父様はもう煙草は吸われていないそうですが、夢の中では体の不調が感覚としてあらわれることがあり、咳き込むことから、呼吸器系のトラブルに気を付けたほうがよいかと思います。
秋月さやか

10「黒い服の男たちに家を荒らされる夢」
Q 黒い服のガラの悪い男たちが玄関から押し入り探し物を始める。家の中が荒らされる。止めに入った父が殴られ、既に他界した祖父が夢の中では生きており状況を心配そうに見ている。祖父がショックでボケなければよいが…と私は心配。
 職場の方にも男たちが探し物に現れたと電話あり。「会社の皆にも知れ渡った」と事務に言われる。迷惑をかけたことを詫び、辞めるしかないなと考える。何を探していたのか不明だが、物が散乱した家は酷い有様。三人の孫を連れたお婆さんが(一人おんぶ、あと二人は手を繋ぐ)玄関に来て「大変だったね」と差入れをくれる。※仕事も落ち着いた昨夜「ご先祖様、何か有りましたら教えてください」と伝えたら見た夢です。
(ハンドルネーム かりん)

A 黒い服のガラの悪い男たち(複数名)が探している物はなんでしょうか。ありもしないミスを発見しようとしている、まるで監視カメラのような人たちでしょうか。あるいは、多々の厄災や不運でしょうか。「もしもこういうふうになったらどうしよう」という、不安な気持ちのあらわれが、ガラの悪い男たちになっていると考えることもできるのかもしれませんし、ガラの悪い男たちは、ストレッサーの化身なのかもしれません。いずれにしろ、やっかいな存在です。しかも、プライベートでも、仕事でも、個人情報が危険にさらされるというような状況に苛まれるのかもしれませんが、社会的な手続きの煩わしさを意味していると考えることもできるでしょう。社会保険を含めた公的な手続きや書類のありかを、確認しておくとよいかもしれません。急に、それらが必要になるという意味かもしれないからです。
 3人の孫を連れたお婆さんは、女神のような存在です。「大変だったね」と心配してくれる存在。そして、お婆さんが連れている3人の孫。いかなる場合でも、幼い子供はよい存在です。これからの可能性をあらわしているからです。いろいろと厄介なこともあるのでそれなりの備えや心構えは必要であるということ、さらには、これからの新たな可能性が3つ(もしくは3つの選択肢)があることを告げている夢なのではないかと思えます。
秋月さやか

9「落雷に打たれ、頭頂部から細胞が一気に変化する感覚を体験する夢」
Q 何故か滅多に会うはずのない遠方の叔母のもとへ出かけようとしていた。
 共同目的のようで、共同者はこれもまた現在遠方にいて普段は会っていない次弟。連絡をとり道中合流することになった。出発地点は現在の自宅付近の景色で、街中。私の場合どんな夢でもだいたい曇天だが、出かけようと外に出ると一気に暗雲に覆われ紫色の稲妻が空を駆け回る状態に。雨は降ったかどうか覚えていないが、次弟と合流しなければと思い南方向へ。
 多分低空飛行移動(だいたい夢だと飛行)。落雷回避しようと道中のビル下へ入る寸前で自分の頭に直撃した。頭頂部から細胞が一気に変化している感覚を2秒くらい体験(?)したところで目が覚めた。
(ハンドルネーム Clare)

A 雷に打たれる夢は、平凡な夢ではありません。普段ならありえないようなことに遭遇するのでしょう。めったに会うはずのない人に出かけるというところからして、すでにその雰囲気はありますが。雷に打たれる夢は、吉意か、凶意かのどちらかです。これを吉意と解釈するなら、これまでの自分の人格が、大きく変化するような出来事に出会うでしょう。めったに会うはずのない遠方の叔母とは、実在の叔母ではなく、重要な人物を意味しているのかもしれません。
 しかし、これを凶意と解釈するなら、災難に遭遇することへの警告です。すでに、暗雲に覆われ紫色の稲妻が空を駆けまわる状態になっているにもかかわらず、外に出かける。それは、状況が厳しいにもかかわらず、無理をするというような成り行きで起こるアクシデントかもしれません。
 「頭頂部から細胞が一気に変化している感覚」というのが、ちょっと気になります。夢の中で、普段は感じないような体の感覚を感じることがあり、それが体のトラブルの予兆になっていることもありますので。これまでの初夢公開鑑定で、(実際に知っている方からご応募いただいた夢で)、その後、そのようなこともありました。いずれにしろ、悪天候の夢ですから、厳しい状況に対処する心構えは必要になるでしょう。
秋月さやか

8「真っ白で清潔なトイレに一人でいる夢」
Q 一人でトイレにいます。個室でとても広く、壁も床も天井も真っ白で清潔な感じです。便座に座ろうとすると便器の半分が無く、自分の排泄物の混じった水(透明)で床が濡れていて、驚いているところに大勢の人がドアを開けて入ってきて目が覚めました。現在婦人科系の病気の経過観察中なので、健康に関することなのか、恋愛なのか、また今年は副業に力を入れようと考えているので仕事や金運に関係するのか、吉凶が気になっています。
(ハンドルネーム みらく)

A こちらは、場面が変わったのちの夢です。夢は、場面がかわったら、別な夢として解釈しますので、2つに分けました。
 一人になれる場所といったらトイレですが、夢の印象からすると、そこはトイレであるとも、病室(一人部屋)であるとも考えられます。ドアを開けて入ってきた大勢の人は、医療関係者かもしれません。現在婦人科系の病気の経過観察中ということですので、引き続き健康状態にはお気をつけください。排泄物は、金運をあらわすと考える夢解釈もありますが、それは、排泄物が地に還って、養分になり、作物を育てるとの考え方からです。現代の機能的なトイレの中の排泄物が地に還るのは、なかなかに難しいことのような気がします。
秋月さやか

7「片思いをしている男性にお酒をすすめる夢」
Q 丸みを帯びたグラスに日本酒が入っており、一口飲んで美味しかったので、近くにいた(現実で)片思いをしている男性に勧めると「感染防止のため」と断られました。
(ハンドルネーム みらく)

A 夢の中で、片思いの男性にすすめたお酒を、相手がのんだとしたら、その恋は成就します。夢の中で断られたということですので、残念ながらその恋は叶いません。が、「感染防止のため」というのが、いかにも現代らしい理由です。もしかしたら現実でも、「感染防止のため」に、出会いから遠ざかっている人も多いのかもしれません。
秋月さやか

6「謹賀、真という赤文字が浮かんでいる夢」
Q ストーリーになっていないワンシーンだけの夢だったと思います。
 絵本に出てくるような絵画みたいな風景でそんなに高くはない山があり、その山に通じる平坦で細い小道がほぼ真っすぐに通っています。空には謹賀という赤文字が浮かんでいました。そして『真』という赤文字が宙に浮いてきて、その文字から小道に向かって光を噴射しているという夢でした。2日の朝方に観たものです。
(ハンドルネーム りゅうさん)

A 空に浮かぶ謹賀という赤文字と、真という赤文字。文字が浮かぶ夢はかなり珍しいといえます。謹賀は、お正月なので連想されたものでしょう。そして真。なにを意味しているのでしょうか。真実、真剣、真心、真偽、真摯、真言、真理、真否、真相…。それとも、真を含む名前でしょうか。「真」という漢字の成り立ちは、なかなかに不吉なものです。旧字体の「眞」の上の部分の「匕」は、人を逆さまにした文字であるとされ、なにやら、タロットカードの吊るされた男を思い浮かべてしまうのですが。そして、真の下の部分は、県(あがた)ですが、これは首のない死体を意味していた、という説があります。かなり不吉なイメージです。しかし、死は永遠であることから、まぎれもない事実をあらわす「真」になったという説があります。
 さて、東洋の夢解釈では、初夢に縁起の悪い夢をみることは、吉夢であるという考え方があります。夢での不吉は現実での吉になるという考え方があり、逆に、あまりにもめでたい初夢は、逆夢として凶夢になるという考え方です。となれば、不吉な真の反対は、吉となるでしょう。
秋月さやか

5「富士山を眺めながらバスが湖に転落していく夢」
Q バスに姉と乗っている夢を見ました。バスはとても高い場所を通っていて、窓から近くて大きな富士山が見えました。二人で写真を撮って大喜び。けどその後スローモーションになりバスが落ちて行きました。「下は湖だ、このままじゃやばい。」と思ってたら段々と水が浸水してきて「あぁ、もうだめだ。でももういいや」と諦めてしまう、という夢でした。
 夢で富士山が出てきたのは人生で初めてだったので、嬉しい反面…最後に転落してしまったのでどんな意味があるのか非常に気になってます。
(ハンドルネーム co)

A 「一富士二鷹三茄子」、富士山の初夢は縁起がよいものとされています。では、なぜ富士山は縁起がよいのか?それは、「日本一」というキーワードゆえです。そもそも、「一富士」は、家康公の天下統一に関連した夢でした。
 まだ、家康公が、天下統一をする前のことですが、家康の家臣の下女が、富士山の頂上で笠に蓑をつけて粥を食べている、という初夢をみます。(かなり無理のあるシチュエーションのような気がしますが。富士山の頂上で粥を食べることなどあるのでしょうか?という疑問はひとまず置いておくとして。)この夢を聞いた家臣は、富士山は日本一高い山であり、蓑は美濃の織田のこと、粥は甲斐の武田を意味し、その2国を手中に収めて天下統一に向かう夢である、と考えます。
 当時、夢は、その夢をみた人(夢主)の持ち物であると考えられていました。しかし、だからといって下女が天下統一すると考えることは、かなり無理があります。この夢を下女が持っていても役にはたたないでしょう。いわゆる宝の持ち腐れです。そこで家臣は、下女から夢を買い取ります。しかし家臣はその夢を自分のものにしたのではありません。天下統一も可能となるような吉夢を手に入れたとしても、実力が伴わなければ長続きはせず、三日天下に終わってしまうだけですから。家臣は家康公にこの夢の話をし、50石で買い取ってもらったということです。のちに家康公が天下を統一したのは、歴史が証明するところです。なお、「二鷹三茄子」については、後日、「一富士」につけくわえられたものと考えてよいでしょう。
 
 さて、上の話をもとに考えてみます。
 富士山は日本一の山、しかし、天下統一を果たすことが可能な実力があるものでなくては、その幸運を叶えることはできない。つまり、自分の実力以上のものを望んでも、それは叶わない、ということです。
 富士山のように高い野望を持ち、一瞬は、それが叶うような状況も訪れるのでしょう。ですが、バスは転落します。それは、高いところを通っていたためです。といっても、事故の予知夢ではなく、無理をし過ぎた結果のことでしょう。というわけで、チャンスは訪れるでしょうが、高望みをしすぎず、実力に見合った立ち位置を守って過ごすことではないでしょうか。
秋月さやか

4「破壊された街で、人を助ける夢」
Q 旅をしていたら誰かに荒らされた街に入った。その街は建物はほとんど破壊された荒野で、あちこちで火が上がっていた。「これはひどいなあ」と思いながら歩いていたら、死を迎えそうな人が何人もいて、「ああ、関係ないから、無視して先を行こう」とつぶやくも、結局何人も助けていた。荒らした軍団と戦うが、楽に勝利を得て、その街を去った。
(ハンドルネーム やました)

A 街が破壊された荒野は、あたかも、荒廃した社会をあらわしているようです。言い換えれば殺伐とした社会。それは、殺伐とした職場を意味しているのかもしれません。もしかして、そのような殺伐として忙しい職場で働いている状況が、そのまま夢にあらわれたものかもしれません。あちこちで上がる火は、まさに炎上案件でしょう。
 となれば、死を迎えそうな人とは、「仕事で死にそうになっている人」と考えることができます。仕事に追いまくられ、限界に近づいている人たち。
 「関係ないから」とつぶやきながらも、結局はその人たちを助けているのでしょう。やむを得ず、という成り行きかもしれませんが。
 「荒らした軍団」とは、無謀な上司でしょうか、それとも、クライアントでしょうか。とにかく戦って勝利を得るので、物事は思ったように運びます。しかし、夢の結末では、その街を去ることになる、これは、転職を意味しているのかもしれません。
秋月さやか

3「クーデターを起こす初夢」
Q 実を食すことで後天的に個性を会得できる社会で、国同士の争いが起こる僻地でクーデターを起こす初夢でした。
(ハンドルネーム 風の谷のミナト)

A ゲームや、コミックの世界が、そのまま夢の舞台になることは多いものです。実を食すことで後天的に個性を会得、というようなパターンは、どこかのコミックにあるのでしょうか。実を食すことで、その栄養素をとりこむという解釈であるなら、これからなにかを学び、能力を身に着けることを言っているのかもしれません。そして、クーデターは、人生改革です。これまでの常識や既成概念から抜け出すべく、大きなチャレンジをすることになるでしょう。
秋月さやか

2「見覚えのないパートナーとの結婚式の映像が流れる夢」
Q 夢の中で急に自分が結婚してたんだった!と既婚者だった事を思い出し、見覚えのないパートナーと結婚式の映像が一瞬流れる夢を見ました。ですが、私は未婚で相手もいません。単純に願望夢という解釈でよろしいでしょうか?
(ハンドルネーム 88)

A たしかに、願望夢ではあるでしょう。ですが、願望夢の場合には、具体的な人物が登場することが多いといえます。たとえば、片思いの相手との結婚式。結ばれることのない相手との結婚式の映像を夢にみているなら、それははっきりと(叶わぬ)願望夢といえます。ですが、この夢に登場するのは、見覚えのない相手です。となれば、これは、予知夢の可能性もありえます。婚活を考え、そして、まだ出会っていない相手に巡り合う可能性を示している、という解釈でよいのではないかと思います。
秋月さやか

1「みどりいろの鳥が飛びこんできた夢」
Q いい夢は、一富士二鷹三茄子といいますが、よく、鳥の夢を見ます。何年か前に、家の縁側を開けておくと、みどりいろの鳥が飛び込んできた夢を見ました。初夢というわけではなく、人生の節目において何度か見る夢です。
(ハンドルネーム 和加)

A 鳥は、天からのメッセージを告げる存在です。みどりいろの鳥、ということですが、もしかしたら青い鳥なのでしょうか。古代東洋において、緑と青は区別されていなかったようです。。といっても、緑色の鳥といったら、鴬かメジロでしょうか。いずれも、春を告げる鳥ですので、たいへんめでたいと考えられます。あるいは、緑色のインコでしょうか。
 ところで「青い鳥」は幸福の代名詞ですが、その理由は、自然界には青い鳥が存在しないため、だそう。青い鳥で、オオルリという野鳥を思い浮かべる人たちも多いでしょう、その名の通り、美しい瑠璃色(青)の羽根の鳥ですが、全身が青ではなく、胸だけが白い羽で覆われています。全身すべて青い羽の鳥は存在しておらず、非現実ということで幸福の代名詞になっており、モーリス・メーテルリンクの童話劇の『青い鳥』(L'Oiseau bleu)のタイトルとしても知られています。
 みどりいろの鳥は、よいことが起こる幸運の前触れの「青い鳥」と同義として夢に登場してきているのでしょう。そして、人によって、夢において重要なメッセージを告げる存在は異なります。たとえば、平安時代から江戸時代ぐらいにかけて、自分の生まれ年の十二支をあらわす獣が初夢に登場すると吉夢であると考えられていました。
 たとえば、室町時代、北条早雲が正月に伊豆の三島大明神に夢籠りしてみた初夢として伝わっているものは、「大きな杉の木があり、ネズミがあらわれて杉の木を齧って倒し、その後、ネズミがトラに変身する」という夢でした。ネズミは子年生まれの早雲本人をあらわしています。ネズミがトラに変身する、というあたりは、ちょっと疑問ですが。
秋月さやか

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