ムーンラボカフェ

天岩戸開きと日蝕と冬至

狐と狸がここだけ占い話

画像:coon

狢(むじな)「ところで、クリスマスって何だ?」
狐(きつね)「ヨーロッパの冬至祭。それと、救世主の誕生日。」
狸(たぬき)「救急車がどうしたって?」
狢(むじな)「あれ?冬至は柚子湯とかぼちゃって決まってるじゃないか。」
狐(きつね)「日本ではな。ま、所変われば品変わるのよ。」
狸(たぬき)「誰の誕生日だって?」
狐(きつね)「救世主。つまりは太陽だ。」
狸(たぬき)「あれ?三田(さんた)さんじゃないのか?」
 
狐(きつね)「北欧では、冬至の頃に、太陽がまったく昇らなくなるのよ。」
狸(たぬき)「ということは、ずっと夜か?」
狢(むじな)「えらいこった。天岩戸(あまのいわと)だろ、そりゃ。」
狐(きつね)「いや、天岩戸は日蝕だろ?太陽を月が隠す。」
狢(むじな)「じゃあ冬至は?」
狐(きつね)「太陽が地平線から昇ってこないんだ。大地が太陽を阻むというか。」
狢(むじな)「出勤拒否?引篭もり?」
狸(たぬき)「冬眠か?」
 
狐(きつね)「だからな、太陽に再びお出ましいただくように祈るのよ。」
狢(むじな)「そういえば、天岩戸(あまのいわと)では、どんちゃんさわぎをして、天照大神にお出ましいただいたよな?」
狸(たぬき)「なるほど。どんちゃん騒ぎをして、天岩戸(あまのいわと)を開かせるのがクリスマスか。」
狢(むじな)「ヨーロッパでは天岩戸(あまのいわと)開きのごちそうが、照り焼きチキンというわけなんだな?」
狐(きつね)「う。・・・どうかな。でもたしかに天岩戸(あまのいわと)開きでも、鶏が鳴いたな。」
狢(むじな)「盛大にどんちゃん騒ぎしないと、太陽が再び姿をあらわしてくれないんだな・・・。よしわかった!派手にやろうぜ!」
狸(たぬき)「賑やかにいこうや! シャンペン開けるぞ!」
狐(きつね)「あ、シャンペンを振るんじゃない! これ、やめ・・・!!!」

注釈・クリスマスの起源は、古くは冬至祭。冬至の太陽を復活させるための行事。それが、キリスト教と結びついて、現在のようなクリスマス行事になったと考えられる。

「狸と狐が占い話」は不定期更新です。鎮守の森の裏手を、たまに覗いてみてください。

狐と狸がここだけ占い話 > 天岩戸開きと日蝕と冬至 狐と狸がここだけ占い話

この記事のURL