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御中元の正体とは・・・!

狐と狸がここだけ占い話

 河童からのお中元の鮎を焼こうと、川原で焚き火を始める狐と狸。

画像:coon

狸(たぬき)「鮎、早く焼けないかな。いい匂い〜。たまらん。じゅる。」
狐(きつね)「まあ、あわてるな。竹筒に入れた冷酒などどうだ?」
狸(たぬき)「御中元って、贈り物を交換する日だったんだな〜。」
狐(きつね)「まあな。でも、もともとは道教の神様へ貢物をする日でな。」
狸(たぬき)「貢物?なんのために貢物をするんだ?」
狐(きつね)「まあひとつ、お手柔らかに、って懐柔するのよ。」
狸(たぬき)「?」
狐(きつね)「つまりな、地上に住む者たちの行いを監視している神様がいるのよ。」
狸(たぬき)「え?監視されているのか?!でもいったい何を監視してるんだ?」
狐(きつね)「正しくない行いだ。」
狸(たぬき)「正しくない・・・?不正アクセスとか?」
狐(きつね)「たとえばだな・・・朝寝坊とか、だらしないとか、飲んだくれたとか、臭いとか・・・。」
狸(たぬき)「え?そりゃ不正でも何でもないだろ、普通だろ、フツー。何か問題あるか?」
 
狐(きつね)「つまりな、世の中に悪影響を与えちゃいかん、というわけだ。」
狸(たぬき)「・・・まるで、おいらがいるだけで悪影響みたいな言い方だな。あんまりだな〜。ふん、どうせおいらが悪いのよ。」
狐(きつね)「いや、おまえだけではない、俺も悪いのだ。河童も鬼も狢も・・・悪いのだ。誰しも、その存在自体、世界に大なり小なり、悪影響を与えているのよ。」
狸(たぬき)「ずいぶんと厳しいな・・・。っていうか、悪い面ばかり問題にしてないか?」
狐(きつね)「う〜ん。世の中にまったく悪影響を与えずに生きていくことって無理なのよ。」
狸(たぬき)「でも、マイナスだけじゃないだろ?プラスだってあるだろ?」
狐(きつね)「そうなんだけどさ。そこにいるだけで、己の存在自体が、空気を汚しちゃったり、生き物を食べちゃったりすることってあるだろ?」
狸(たぬき)「・・・ああ、おならとかしちゃうもんな。すると二酸化炭素が増えちゃって、地球が温暖化しちゃって・・・。」
狐(きつね)「そういう日頃の罪を、天に向かって詫びる。そして、貢物をして赦してもらう。ついでに周囲の人々にも詫びる。気配りの贈り物をする。そういう日なのよ。御中元って。」
狸(たぬき)「ふ〜ん、なんか悲しい日なんだなぁ。御中元って・・・。(しんみり)」
狐(きつね)「我、存在するゆえの罪を赦したまえ。ああ、酒がしみる。(うっとり)」
狸(たぬき)「後で、川原の掃除をしておこうっと。河童にメールもしておこうっと。」
mail to KAPPA ・・・河童ちゃん、鮎、おいしかった! お互い、二酸化炭素削減に努め、地球を汚さないようにしながら、清く楽しく暮らそうな! from TANUKI(@.@)・・・

注釈・旧暦7月15日のお中元は、道教の行事日としての贖罪の日であったが、しだいに仏教の盂蘭盆会の性質を兼ねるようになっていった。

「狐と狸がここだけ占い話」は不定期更新です。鎮守の森の裏手を、たまに覗いてみてください。

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