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筆者エッセイ

スピリチュアリズムは夢の中から

 心霊や魂について語るのがスピリチュアリズムです。従って、魂なんかない、という人には、これは無用の考え方です。
 スピリチュアルは必ずしも宗教と同義ではありません。魂イコール神というわけではないからです。神はいないけれど魂はある、という人もいるのです。また、魂はあるとしても、心霊現象については必ずしも肯定できない、という場合もあるでしょう。でも、魂抜きでは、スピリチュアリズムは成り立ちません。
 では、魂とはいったい何か。このあまりにも大きなテーマについて簡単に語ることはできません。なぜなら、魂は目にみえないのです。魂は物質ではありません。これについては反論なさる方もいるでしょうが、少なくとも、一般的に誰にでも見ることのできるようなものではありません。実体がないものだけに、魂については、概念として語るしかないでしょう。形のないものを、はっきりとあるといえるかどうかもわからないものを、人はなぜ語ろうとするのか。よく考えれば、それ自体が不思議なことといえるでしょう。
 
 私個人としては、神秘体験としかいいようのない現象にも複数回遭遇してはいます。が、それが確かにスピリチュアルな現象であると実証できるだけの材料はありません。かといって、すべてが勘違いであるとも言えない様な気がします。私は、長年、占術関連の執筆をしている立場にありますが、占術とスピリチュアリズムはまったく同じ世界にあるというわけではありません。さらに、スピリチュアリズムの世界は広大です。転生や憑霊がスピリチュアリズムの本質ではありません。また私は、スピリチュアルといわれている全ての事象を肯定しているというわけではありません。
 ですが、確実なことがひとつだけあります。スピリチュアリズムの根本には、魂があるという部分です。人間には魂が宿る。魂なんて目に見えないのに、でも私はそう信じたいと思っているのです。信じたい、そうです。証明はできません。が、信じたいのです。
 
 たぶん、魂は、人間と動物の一部にあるものでしょう。その理由は、夢です。歴史の中で、魂の成立と夢は切り離せません。魂が生まれた場所は、夢の中なのです。もしも人が夢をみなかったとしたら、魂も生まれなかったのではないでしょうか。これまで私が長年、夢占い関連の執筆にあたって調べた資料をもとにしながら、夢と魂の関係性について書いてみようと思います。

占術研究家 秋月さやか

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