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薔薇の恋魔術

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 ミッドサマー(夏至祭)はカトリックがヨーロッパに伝わる以前からの夏至祭が起源と考えられます。ミッドサマーイブ(夏至祭前夜)には、妖精たちが姿をあらわし、不思議なことが起こります。シェイクスピアの「真夏の夜の夢」は、このミッドサマーイブのお話です。
 夏至の前後、野山には野生の薔薇が咲き乱れます。薔薇の華やかな香りには、欝を払い、魅力を増してくれる力があると信じられました。夏至の前夜、薔薇の花をお風呂に入れたり、枕元に飾って薔薇の香りの中で眠ってみてください。薔薇のポプリや薔薇の香水でもいいのですが、生花の香りには、特別な力があるような気がします。若返った気分になったり、なんだか恋をしたくなってくるかも知れません。倦怠期の恋人や夫婦にもおすすめしたい魔法です。あるいは、昔の恋を忘れて次の恋をしたい、と願っている人もぜひ。
 「真夏の夜の夢」の中で用いられた媚薬の材料は薔薇と菫の汁でした。(注・花の汁を直接皮膚に塗らないでください!実際には、香りだけで充分なのです。)
 冷涼な地方や高原では、夏至の頃に野薔薇が咲きます。日本でも、軽井沢とか蓼科、富士五湖地方ではそうです。湿度が高くて風のない夜、戸外に出ると、空気の中に薔薇の香りがたちこめています。

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