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2015木星の乙女座宮入りとマンデーン

 木星が乙女座宮に入ります。
 Jupiter in Virgo 2015/08/11 20:12 JST

 イングレスチャートを作成してみると、アセンダントpis18。つまり木星は6Hになります。木星が乙女座宮にやってくる、それは約12年周期で起こることですし、地球からみれば木星が黄経150度から180度未満のエリアを通過しているということでしかありません。ですから、都度、特定の場所で作成するイングレスチャートによって、その木星の意味を考える必要があるでしょう。なぜ、ホロスコープチャートを作成するのかといえば、それは地上の特定の場所と天空との関係性をみるためなのですから。場所が指定されていないホロスコープチャートには基本的には有効性はありません。

(ただしマンデーンの意味は、本来は地上全体というような意味です。ですから、大惑星のイングレスについてその日時刻だけを云々し、地上の場所を問題にしないのは、基本的なマンデーンの特性ではあるでしょう。が、実際には日蝕でさえも、場所は問題になるのです。ですので、場所を特定したイングレスチャートを用いることが、マンデーンにおいても必要だと私は考えています。)
 
 木星が乙女座宮に入るという意味で考えれば、教育の普及に焦点があたると考えてよい時期です。
 なぜ教育が必要なのかといえば、それは社会を円滑に機能させるためです。ここでいっている教育は、技能や技術を身につける系だと考えてください。ですから、学歴よりも資格や職歴です。あるいは、社会的常識、集団内でのマナーなどを普及させることを意味します。
 
 さらには、社会というシステムの中で計画的にどのぐらいの生産量をあげられるかとか、コストを効率的に削減できるとか、そういった管理の観点が重要になってきます。乙女座宮の象徴はシリアルを持ち、大地を管理する女神なのですから。
 管理され、効率よく業務が進んでいく世の中であることをめざし、そのためになにをすればいいのか、それがVirgoの意味するところです。ですから、効率化のためのマイナンバー制、やはりこの時期に具体化することになったのではないでしょうか。繰り返し書きますが、日本でのイングレスチャートでは、木星は6Hにあります。ディセンダント下です。ですから、組織を管理する、運営するという意味合いが強まると考えてください。
 
 私たちは全員、自分が属する社会の一員という部分を持っています。一員として社会に貢献するのか自己犠牲を強いられるのか、参加するのか強制的従属なのか、このあたりはケースバイケースで曖昧に変化してはいきますが。
 しかし、各々がそうした部分について考える時期になるわけです。さらに、人によってそれはさまざまなあらわれかたをします。ある人は社会保障について考えるべき出来事が起こるでしょうし、ある人は仕事をするにあたって資格を身につけることの必然性を実感する、といったように、具体的には人それぞれ、異なるテーマと向き合うことになるわけです。
 社会と関わっていない人はいませんが、しかしながら社会との繋がりが疎遠になっていると感じている人の場合には、社会との関わり合い方を改めて考え直す、取り戻す、などについて考えるべき時期となります。
 
 さて、約12年前を考えてみましょう。そう、木星は約12年で全天を1周しますから、12年前にも木星は乙女座宮にやってきました。以下は12年前に私が書いたもののコピペです。
「9月、木星が乙女座宮に入ると、人々の関心は、健康や衛生観念に向かいます。健康な生活を望む意識は、規則正しく、安全で管理された社会を支持する意識につながるでしょう。法律は厳しくなり、ごみの不法投棄や、食品管理における見直しが行われることもありそう。また、資格ブームとなり、国家が認定する試験が増えるのではないでしょうか。デオドランド商品はますますブームに。カビやウィルスへの関心も高まり、サプリメントを含めた身体にいい食品が流行しそうです。不況になるとクラシックなものが流行るというジンクスから考えて、制服ファッションや、フォーマルなもの、色ではグレーや紺の復活がありそうです。」
 
 おやおや、このまま2015年の木星の乙女座宮入りの文章にしちゃおうかと思ったぐらい。12年前を考えると、まあだいたいこれはそれほど外れてはいなかったので、今回もまあそんな感じかとは思います。健康食品ブームはあいかわらずですが、12年前に比べれば規制も厳しくなってきています。
 流行については、12年サイクル説もあり、特に、フォーマルウェアの流行はありそうです。便利で使いまわしが効いて、仕事にも活用できて、売れ筋になりそうでしょう。グレーや紺、シルバーのアクセサリーも、いかにも乙女座宮らしいという感じなので、占星術で流行を読むなら、これはおおいにありだとは思いますが。
 
 しかし、12年前と今回の大きな違いがひとつあります。イングレスチャートにおける木星の位置もそうですが、注目すべきは天王星です。12年前は、天王星と木星が衝(オポジション)でした。医療関連では、次々と新しい技術が開発されていった時期でした。あるいは、方式が大きく変わったり、試験的な試みも行われました。つまり、天王星と木星の衝(オポジション)を重視する必要があったのです。
 しかし今回は、天王星と木星の衝(オポジション)はありません。では今回はどのように考えるのか。
 今回、注目すべきは土星と木星の矩(スクエア)です。土星と木星の矩(スクエア)は何を意味するのかについて考えてみましょう。
 これはしばしば起こる配置ですが、経済的引き締めの方向を意味します。以前にも書いたとは思いますが、方向の修正は矩(スクエア)の時期に起こります。三合(トライン)の時期に、方向の修正は起こりません。といっても、天王星が絡んでいませんから、急激な改革ではありません。当然予想されていた修正、収縮です。三合(トライン)の時期に勢い余って過剰になった部分や、放置されていた部分を修正、引き締めするという流れになってくわけです。ということは、行き過ぎている分野には規制がかかるでしょう。効率的な管理に組み入れられる方向になるので、規制を外れているものは排除されていきます。つまり、拡大方向にはなりません。木星が入る星座宮(Sign)は拡大傾向にあるという解釈がよくなされますが、土星が矩(スクエア)の場合には、拡大傾向という解釈ではあまり正しくはないかと思います。焦点があたるという意味ではありますし、労力を投入するという部分も該当はしますが、しかし、エリアの拡大や規制緩和ではない、と考えるべきでしょう。
 
 2015年のマンデーンでも既に書きましたが、海王星は2012年から魚座宮に入っており、2015年後半は、木星との衝(オポジション)の配置となります。これは理想を求める配置であり、宗教も含めて思想が重視されますし、考え方の潮流は変化していくでしょうが、具体的に何が起こるのかについては、あまりはっきりとしたことは言えません。
 ただし、10月には火星が乙女座宮に入り、木星と火星との合(コンジャンクション)が生じます。しかもこれは魚座宮にある海王星と衝(オポジション)ですから、金融市場において、大きな動きがあることは考えられそうです。

※ イングレスチャートは表示しませんが、データは以下です。
 Jupiter in Virgo 2015/08/11 20:12 JST

占術研究家 秋月さやか

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