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夢はもうひとつの世界

 夢とは眠っている間に心の中に浮かんできた映像。夢の語源は寝目(いめ)。それはあたかも、現実世界ではないもうひとつの世界を眺めているかのような映像の記憶です。「夢は第2の人生」。オカルトティストだった詩人ネルヴァルの言葉。人は現実の人生のほかに、夢の世界でも人生を送っています。もしかしたら夢という別な人生を生きることもあるのでしょうか。現実世界の自分、夢の世界の自分。どちらが本当の自分? 誰しもが一度は考えたことのある、夢と現実の置き換え。

 荘子の「胡蝶の夢」で、主人公は昼寝の夢の中でひとつの波乱万丈の人生を生きてしまいます。しかし醒めてしまえば、それはひとときの間にみた夢に過ぎないことに気づきます。荘子は、現実の人生でさえも、過ぎてしまえばそれは一瞬のはかない夢まぼろしのようなもの、と言っています。たとえ現実の人生であったとしても、それが夢でないと、誰が言い切ることができようか、とさえも。実際、覚醒夢でないかぎり、人は夢の中の体験が、実体験であるかのように感じてしまうものです。

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