虹脚埋宝伝説
いつの間にかあらわれ、しばらくして幻と消えてしまうはかない彩の祭典、虹。空に留めておくことはもちろん、手を伸ばして掴み取ることさえできない憧憬の存在。虹には人々の憧れが投影されています。だからでしょうか、虹の根元には宝物が埋まっているという「虹脚埋宝伝説」が生まれたのは・・・。
虹の根元に隠されているのは、小人たちが隠した黄金の鉱脈、それとも古代の秘められた財宝、あるいは月の女神が霊魂をしまっておく黄金の壷・・・etc。
それゆえ、あてのない夢を求める人を、虹を探す人、と呼ぶようになりました。あなたの心に架かる虹の根元に埋まっているのは、いったいどんな宝?
あるところに若者がいた。その年頃の若者がたいていそうであるように、一攫千金を夢見て、虹の根元に埋まっているという伝説の宝を探して旅立った。
そして幾つもの春が巡り、秋が過ぎた頃、ついに若者はある谷間に辿り着いた。未だかつて誰も足を踏みいれたことのない森の奥深く。いつも虹が湧きあがる谷間。地の底へと届くほどにえぐられた谷底へと降りた若者は、ひとつの壷を見つけた。これが伝説の宝・・・。
土にまみれた壷を谷間の河で洗うと、水が七色に染まった。若者は壷を懐にしまい、必死に谷壁をよじ登った。ようやく上へ登りきった時・・・若者はあたりの様子がおかしいことに気がついた。空は灰色、樹も花も、さえずる鳥までもがすべて灰色・・・。
若者は懐から壷を取り出してみた。すると・・・壷の中から虹が湧きあがり、大きく空に架かった。虹の色が輝くにつれ、樹に花に彩りが戻り、鳥の羽が美しく染まった。若者が再び壷を懐にしまうと、虹はかき消え、一瞬のうちに空も樹の、すべての見えるものが灰色になってしまった。若者はしばらく壷を手にとって眺めていたが、谷底めがけて壷を放った。谷間から再び湧きあがる虹。
若者は虹を背にして歩き始めた。はたして故郷への帰路についたのか、それともさらなる宝探しの旅に出たのか・・・。それはもう誰も知ることのない昔の話。
虹色占い
虹の七色は心の七色。色は意識のあらわれ。プリズムが透明な光を分解して目にみえる色にするように、心を分析してみると、いろいろなことが見えてきます。
・・・あなたはどの色が好きですか? 自分の心をたとえたら、何色になるのでしょう? 眺めていて落ち着く色、なんだか気になっている色、似合う色,etc・・・。あなたが好きな色は、あなたが憧れている意識。嫌いな色は・・・苦手な意識やあなたに欠けている意識かも知れません。
ある色が気になりだしたり、夢の中で印象的な色が登場したら、それはあなたの精神状態の暗示。夢の中での色は、鮮明なほど精神状態が良好。濁った色ならは不調。ありえない色がついていたなら、偽りや心や体の不調を暗示。
ひと昔程前まで、色の鮮やかな夢は精神が興奮しているから、などという説もありましたが、どぎつい色でない限り、色のついた夢はごく普通の現象。むしろ、モノトーンの印象の夢のほうが珍しいかも知れません。
赤・・・
意識を興奮させる色、活動させる色。人は赤い色から、血の赤や燃える火の赤を連想するからでしょうか。赤い色を見ると人は実際に興奮するという報告もあります。
赤き血潮のたぎる情熱と興奮、行動意欲のあらわれや強さ。革命家、冒険家の色。情熱に導かれた人生や運命に賭けてみたい気持ちのあらわれ。この色を好む人は、たいえたいアクシデントに遭遇すると張り切りるタイプ。行動していないとストレスが溜まりがち。ストレートに気持ちを行動に移す直情派。競争心を燃やしてライバルや敵を作り、周囲と自分を比較して競争するのが好き。赤い布切れに刺激される(といわれる)闘牛のように、がむしゃらに目標突進しないように!
この色が夢にあらわれたり、気になりだしたら、興奮や情熱を暗示しています。チャンスを前に気持ちが昂ぶっています。近々、活躍の機会が訪れる暗示。ただし、淀んだ赤は敗北や病気、怪我の暗示。アクシデントにも要注意! また、赤は情熱的な恋愛の色。だから恋愛欲求の高まりや、異性に対する関心を告げていることもあります。
橙・・・
輝く光の色に最も近い色。金色に似た眩しい色。特別な栄光の色。名誉の色。羨望の色、憧れの色。この色は、陽気で華やかなこと、賑やかなことが大好きな快楽主義者(オプティミスト)。魅力的でたくさんの人々に好かれます。また、好かれようとします。あなたがいるだけで場が華やかになるでしょう。まさに太陽のような存在。王者の色であるだけに、リーダーに相応しい存在なのです。
でもそれだけに、いつも周囲の視線を気にしていたり、賞賛を求めたがります。実は寂しがり屋。特別でありたい気持ちから、強い向上心の持ち主。一流好みで贅沢好き。高い理想を求め、それが虚栄心になることも・・・。また、輝かしい眩しさを求めるために、平凡なつまらないものは見えなくなりがち。平凡や慎ましさを嫌う傾向。
この色が夢にあらわれたり、気になりだしたら、向上心の高まりを告げています。金色のものを手にするのは、幸運や名誉を望む気持ちのあらわれ。ただし、金ピカすぎる色は、傲慢さや見栄、贅沢、見かけに騙されて散財する暗示なので要注意!
黄・・・
最も明度が高いために目立つ色。周囲から浮き上がってしまう色。自己顕示欲と個性の色。新しい希望と若々しさ、一歩先を行く未来への色。先見の明と理想の色。黄色は、植物の成長を促するという実験結果も報告されています。
この色は、新しさや若々しさを持ち、理想や未来に向かう意識が人一倍強い色。幸福が未来への希望から導かれるものなら、幸福の色ともなりうるでしょう。新しい理想を掲げた革命家、発明家の色。しかし、一歩先を行くために、新旧交代にはつきもののトラブルメーカーの色ともなりがち。
また、黄色はナルシストの色。自分自身に対する関心が強く、自己中心的。意外や意外、異性嫌いな潔癖主義者であることも・・・。
この色が夢にあらわれたり、気になりだしたりしたら、自己主張の強まり。能を認められるチャンスが訪れるかも知れません。ただし、濁った黄色は嫉妬によるトラブルへの警告。茶色がかった黄色は大地の色。テリトリーを固める必要性がありそう。
緑・・・
太古の昔から、大地を包む樹木や草や植物の色。人間を守り、自然を維持する忍耐と平和と安定の色。癒しの色。心のいらだちを静め、眼にも良い色とされます。そのため、心身が疲れている時に、この色を求める人々もいます。忙しすぎる仕事でストレスが溜り、束の間の休息を求めたい人々、つまり真面目な頑張り屋の人々が、プライベートな生活で好む色だったりもしがち。
一般に緑は、安定した平和な生き方を望む色。普通がいちばん、と考える慎ましさの色。勤勉で実直、健康的な生き方を目指すのが緑の意識なのです。また、緑を守るという事は、自然を受け継いでいくことでもあるので、伝統主義者であったり、何かを守る意識が旺盛。ただしそれだけに、頑固になったり、排他的になったりもしがち。
この色が夢にあらわれたり、気になりだしたら、健康に関心が向かっていることのあらわれ。つまり、もっと健康になりたい・・・ということは、少し疲れが溜まっているのではありませんか? 心の安定を求める気持ちが強まっていることもあります。
青・・・
天空の色、空気の色。海の色、河の色、水の色。青色は、実際よりも遠くに見えます。遠ざかる色。そのため、広がりや深さを感じさせ、ためらいがちな印象を与えます。
水や空のように、すべてを冷静に見つめ続ける色。高ぶった感情の炎を鎮める理性の色。青色は、理性や知性を持った人間らしい生き方を望む意識。行動よりも、精神を重視する傾向。分析や理屈を好む色。知識を求める研究家や学者の色ともされます。
また、青い空や海のように、公明正大で誠実であろうとする色。青い空の高みに意識が向かうように向上心も旺盛。こうありたい、あらねばならない、という願望や自制心も旺盛。ただし、感情を押えて理性を優先してしまうため、感情表現をためらいがち。控え目で物静か。そのため、恋愛苦手意識が強い恥ずかしがり屋の色とも・・・。
この色が夢にあらわれたり、気になりだしたら、冷静さを求める気持ちのあらわれ。明るい青色は、古代から魔除けの色であり、名誉や幸運の色。ただし、灰色がかった水色は寂しさや孤独感をあらわします。
藍・・・
藍色が濃くなると、闇の色になります。闇は周囲からあなたを隔離し、自己の内面に閉じこめます。深い精神性の色。深層心理の色。闇はすべてのものを包み込み、眠りに誘う色。隠された神秘と謎、叡智、それらへの探求の色。無限の可能性を秘めた永遠の色。
そのため、自己の内面に興味を持ち、神秘的なことや隠されたものへの探求心を強く持ちます。すべての物事に、なぜ?という疑問を抱き、自分なりの結論を求める思索家。運命や霊的な価値、隠された叡智への関心、オカルティストや研究者の色。ただし、現実よりも神秘や孤独を好む傾向なので、周囲から隔絶した生活を送りがちなことも・・・。
この色が夢にあらわれたり、気になりだしたら、探求心が強まっていることのあらわれ。疑問の探求をする必要性があるかも知れません。内面に関心が向くので、活動力の低下や孤立を暗示することもあります。また藍色は、活動を静め、停止に向かわせる色。中止と新たな再生のための準備の色。何かを中断したいと思っていたり、先が見通せないと感じている場合があります。
紫・・・
虹の七色のいちばん内側の、虚ろいやすく儚い色。高みからもたらされるインスピレーションの色。美しいのものを愛する感受性の色。崇高な精神の喜びの色。紫は、赤と青の混合色であることからか、異なる意識との融合を求める色。他者への理解や、奉仕精神豊か。美を愛する感受性ゆえに繊細なロマンチスト。芸術家や詩人、宗教家の色・・。
また抵抗力を高める色とも。紫外線には殺菌効果があります。だからでしょうか、古代では、病気や怪我治療に用いられた色。
ただし、美しく儚い夢ばかり追い求めるために、意識が不安定になったり、現実の残酷さに耐えられず現実逃避する傾向もあります。愛情欲求は強いのですが、傷つきやすいために、恋愛に臆病。
この色が夢にあらわれたり、気になりだしたら、霊感や芸術性の高まりを告げています。聖職者の色でもあるので、信仰や慶事などの暗示もあります。ただし、濁った紫なら心が混乱していること。モラトリアムや、現実世界から逃避したい気持ちのあらわれ。
白・・・
虹の七色がすべてあわさると、透明な光の色、すなわち白色光になります。すべてを内包した光。でも、同時に何色でもない透明な色。
白は、何色にも染まっておらず、これから何色にでも染まれる色でもあるので、すべてを受け入れられるニュートラルな状態。無垢、純粋、純真をあらわします。そしてまた、穢れのない色。清潔さや、高潔さをあらわします。同時に、すべてを超越した色でもあるのです。純真でありながらすべてを内包した完全さ。聖者のような清らかさ。
白は結婚衣装の色であり、経帷子の色。誕生、そして死をあらわします。俗界を越えた色。白い物や動物などは、神聖な存在として崇められます。それゆえ崇高な色。
この色が夢にあらわれたり、気になりだしたりしたら、純粋でありたい、という気持ちが強まっていたり、穢れを嫌う意識のあらわれかも知れません。何かを白紙に戻したり、初心に帰りたい、新たな気持ちで何かをスタートしたい、という気持ちのあらわすこともあります。
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(Nature Mind Book「虹」の一部より掲載)