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厄除け柊、生命力回復の樅

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 冬になっても青々とした葉を茂らせ続ける常緑樹は、永遠の命をもたらすと考えられました。冬、他の樹が葉を落とした寂寞とした風景の中にあって、まさに不変の緑を保ち続けます。西洋では樅や杉、そして東洋では松。それらの木は、たいてい堂々とした巨木になることから、樹木信仰の対象ともなりました。太陽の勢いが最も弱くなる冬至は、地上の生命力もまた低下する時期。だからこそ、不変の緑を保つ常緑樹が尊ばれたということでもあるのでしょう。
 さらに、針葉樹や柊は、その尖った葉先で、魔を寄せ付けないと考えられました。なんだか今年はあまりいいことがなかった、運がよくなかった、と感じている人は、ぜひ冬至の前後に、針葉樹や棘のある常緑の樹の葉を飾ってみてください。もちろんクリスマスリースやツリーでもいいでしょう。
 イチイや柊などは、冬の時期に赤い実をつけます。その姿はまるで、自然が作ったクリスマスツリーのよう。古い時代、森の精霊たちへの贈り物として樹に赤いリボンを飾った風習が、クリスマスツリーになったという説もあります。

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